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2006年09月26日

9月26日防衛庁発表 久間長官就任会見概要  (23時07分~23時26分)

久間長官就任会見概要

1 発表事項
 防衛庁長官を拝命致しました久間でございます。今後ともよろしくお願い致しま
す。

2 質疑応答
Q: 大臣就任おめでとうございます。今日開会された臨時国会では、防衛庁の省昇
格法案と自衛隊のインド洋における給油活動継続に関するテロ対策特別措置法の改正
という懸案の処理を控えておりますけれども、防衛庁としてどう取り組むのかと、防
衛庁が省になることで日本の防衛政策にどのようなメリットがあるかについてご説明
願えますか。

A: 具体的には、防衛庁は今までも庁でありながらも国の防衛に専任してきて、自
信をもって当たってきたわけですから、実務上は特別の支障はないわけであります。
しかしながら、専任の大臣がいないと閣議請議等も自分自身がやるわけでなくて、昔
で言えば私の防衛庁長官時代では総理府にお願いして、総理府の長である総理大臣か
ら閣議請議を行なってもらう手順を経ていたわけです。
そういうことを考えますと、そこは迅速に対応できるように主任の大臣として担当す
べきであるということから、防衛庁の省移行については、その当時から議論もあり、
私自身も主張していたところでありますが、幸いに公明党と自民党との間で合意され
まして、やはりそうすべきであるとして、外国に対しても国の防衛の任にあたる防衛
省として設置することが位置付けとしてもはっきりしますし、英語で言うとAGEN
CYという表現になりますから、MINISTRYとして位置付けた方が良いと思い
ます。それは士気にも係わりますし、国民の意識の問題としても大変大きいと思って
おりますから、今継続審議になっております法律が1日でも早く成立することを望ん
でいるところであります。
なお、テロ特措法につきましては、11月1日で期限が切れるわけでございますか
ら、これも継続ができるように1日でも早く法律改正をしていきたいと思っていま
す。というのは、やはりまだテロが続いている状況で、小泉内閣が安倍内閣に変わっ
た途端にできないことになるとテロに対する取組み姿勢が後退したような印象を与え
ますから、小泉内閣の時に止めておればともかくとしまして、安倍内閣になって止め
るわけにはいかないというようなことで、この問題については、1年間は最低延長す
べきであるという気持ちでありますから、法律を1日でも早く出して成立させたいと
思っているところであります。

Q: 在日米軍の再編問題について、先日、沖縄との協議も始まりましたが、11月
には沖縄県知事選も控えておりまして、今後、特に普天間飛行場の移設問題について
は地元の反発もあるようですが、大臣として今後どのように進めていかれるお考えで
すか。

A: 基本的に考えをきちんとしておいてもらわなければいけないのは、普天間飛行
場の移設をするということを条件として、いわゆる我が国の抑止力を維持しながら沖
縄における痛みを軽減しようということで、米軍再編の一環として海兵隊を減らし、
グアムに移転する計画になっているわけです。普天間飛行場の移設をしなかったなら
ば、現在のままの状態が続いていくということを皆様に知ってもらわなければいけな
い。これは千載一遇のチャンスだし、抑止力を維持しながらも沖縄海兵隊を減らすこ
とができるということならば、これは非常に沖縄の人にとっても、また我が国にとっ
ても良いことだという前提があるわけです。
そこのところを理解してもらわなければいけない。移転反対と言っておけば、米軍の
再編がなくなるという誤解を持たれたら困るわけです。そこを地元の人にも理解して
もらうように努力をしていかなければなりません。地元との協議というよりも米軍と
の関係で再編をするという約束をしたことをきちんと実現することが大事であり、沖
縄の海兵隊の削減に繋がっていくというところは地元との協議をしながら、理解を得
ながらやっていくということに全力を上げたいと思っております。

Q: 北朝鮮の核・ミサイル問題ですけれども、大臣は北朝鮮の核・ミサイル問題の
危機について、どういうご認識をお持ちなのかということと、その認識を基に防衛庁
としてどのように対処していかれるのかについて、お聞かせ願えないでしょうか。

A: 北朝鮮のミサイルについては、それがあたかも明日にでも飛んで来るかという
ような印象をもっているとすれば、それは、私は間違いだと思います。
そういうことはないと思いますけれども、北朝鮮があのような形でミサイルを発射す
る、我々が、また国際社会が抗議をして、更に国連決議までやって、そういうことは
しないようにとやっている時、我々としてもやはり強い姿勢で臨まないといけないだ
ろうと思います。しかしながら、そういうことを言うと明日にでも飛んで来るのでは
ないかと国民の皆様に不安を与えることがあるとすれば、そういうことはない。
直ちにそういうことがあるわけではないが、あのような形でミサイルの実験等を度々
やっていくということになりますと、これは非常に国際社会においても由々しき問題
に発展しかねないというような危惧を皆が持っているわけでありますから、そういう
立場からこれには各国と協力をしながら、特にアメリカと協力しながら、あるいは韓
国や中国やその他の国と一緒にこの問題については抗議をして止めさせる方向に力を
注いでいきたいと思っております。

Q: 戦後ずっと議論になっていた話だと思うのですが、集団的自衛権の行使が憲法
との兼ね合いで出来るかどうかという問題ですけれども、新政権になって憲法解釈の
変更によってその行使が出来るようにすべきだという声もあって、先程の官邸での会
見でも新大臣はケースバイケースで議論の余地があるのではないかと言っていました
が、集団的自衛権が行使できるというケースというのは具体的にどのような事態とい
うのを想定しておられるのでしょうか。

A: 私は先程も言いましたが、少し解釈が違うのかも知れませんが、安保条約を良
く読んでもらえれば分かるし、あるいは国連憲章を読んでもらえば分かるけれども、
やはり国というのは集団的又は個別的な自衛のための固有の権利というのを持ってい
る。それは、集団的自衛権を持っている、個別的自衛権を持っているとは書いていな
いのです。集団的又は個別的な自衛のためための固有の権利という書き方をしている
のです。ということはあくまでも自衛権であり、自衛権は持っている。
何をもって自衛権と言うかというのは、例えば、アメリカがニカラグアを攻めている
時に、日本とアメリカが同盟関係だからアメリカに支援するというのが日本の自衛権
かというと自衛権ではない。ベトナムを攻撃しているからベトナムに支援するのは日
本の自衛権の行使かというとそうではない。
しかしながら、日本の自衛権として恐れがあるような状況が迫ってきた時、アメリカ
が戦っていて日本がやられそうな状況になる時には、アメリカの後に日本がやられる
まで待って戦うというような、応援をアメリカにしないというのは、果たして良いの
かどうかということもあります。やはり具体的な個別的ないろいろなケースの中で、
日本の自衛権なのかどうかということについて、もう少し幅広く解釈できるような、
あるいは解釈できないとすれば憲法を改正するような、そういう議論を皆が幅広く行
った方がよいのではないかと思います。
そういう議論を封じ込めてしまって、従来通りの言い方でやっていると、何かそこに
ぎくしゃくとした、日本の自衛権というか、日本がなくなってしまったのに日本の憲
法だけが残ったということではいけないので、そういう意味では憲法の解釈もその時
代に合ったものに検討していく必要もあるでしょうし、あるいは改正も場合によって
は、する必要もあるでしょう。しかしながら従来からそういうような集団的自衛権は
有するけれども行使しないというような言い方で整理してきた。整理してきたやり方
というのは、一つの知恵と言いますか、そういうのは分からなくもないわけで、それ
を今政府は踏襲しているわけですから、その原則に則りながらも、幅広く議論はして
いった方が良いのではないかと私は思っていて、そこは先程の会見でも言ったわけで
す。

Q: 自衛隊を海外に派遣する恒久法についてですが、今自民党でも法案についての
議論が行われていると思うのですが、大臣として何時までに法案が提出できるとお考
えでしょうか。

A: 自衛隊を海外に出す場合でもいろいろなケースがあって、私が手掛けた法律だ
けでも、テロ特措法、イラク特措法、あるいはその前のPKO法といろいろありま
す。そういうものを全て一括りにして一つの法律でやれるのかどうかとなってくる
と、私は若干難しい点もあると思います。アフガンの場合の自衛隊と、イラクの場合
はあくまでも復興のための自衛隊であり、あるいはその前に行った東ティモールの場
合の自衛隊、ゴラン高原に行っている自衛隊、全部ケースが違うわけで、それを一括
りの法律で上手に作れるかというのは、私自身は難しいのではないかという思いがあ
ります。
本当はそれらを一括りにした法律ができるなら、それでも良いのではないかと思いま
すけれども、発動要件を具体的にどうやって、ケースバイケースで制限していくの
か、そこのところが国連決議がある場合もあるし、ない場合もあるでしょうし、本当
に難しいのではないかと思うのです。アフガンの場合は、アメリカが自衛権の発動と
してやっている。
しかし、アメリカだけではなくて日本も、やはりテロが日本に対して行われた時に、
日本がそれに対して反撃できるか、やはりアメリカが今やっているものについて武力
行使はしないまでも、これはやはりある程度支援しなければいけないだろうというこ
とで、今まで並べた法律の中ではアフガンに出て行った法律が今までの考え方の中よ
りは一歩進んでいるわけです。戦争をするためにアメリカがやるのを応援するという
やり方ですから、他の場合は全て戦争が終わった状態で平和里になった所で出て行く
という、そういうやり方で、イラク特措法だって、困難はあるかもしれないがテロ特
措法と違ってイラク復興のために出て行っているのだということであって、若干違い
ます。
そういう違いを整理しながら、一本の法律でやれるかどうかについては、やろうとし
た場合にはどういう制約条件をつけるのか。その辺が立法技術としても非常に難しい
点もありますから、今ここでやりますと言うだけの自信はありません。

Q: 自民党の小委員会で・・・。

A: 小委員会でそこまで決めているのかどうか。私どもや総務会までまだ上がって
きていないですから、上がってきているのなら、今のような話をして、「大丈夫か」
って詰めますが、そこまできていないですから。それは抽象的な話をしているわけ
で、具体的な立法技術としてやる時は、自衛隊法なら自衛隊法の中の一本で書けるの
かどうか。別の法律でやるときには、どういう内容をやるのか。具体的な法律を作る
という前提に立ってやらないと、抽象論ではケースバイケースで非常に難しい問題が
出てくるのではないかと思っております。

Q: 安部内閣では官邸と防衛庁との連携、関係についてお伺いしたいのですけれど
も、安全保障には担当の総理補佐官が置かれましたが、今後、防衛庁と官邸の意見が
食い違うケースが生じた場合、どのように調整していくのか、現時点でお考えのこと
がありましたらお教えください。

A: 安全の問題については、これは防衛庁だけの問題ではなくて、他省庁にまたが
る問題です。外務省もあるでしょうし、海上保安庁もあるでしょうし、警察庁もある
でしょう。あるいはまた、科学技術庁、厚生労働省との関係もあるでしょうし、いろ
いろな問題があると思います。特にこれから先、鳥インフルエンザなど、人に移るイ
ンフルエンザに変わったときなどは、普通の防衛とは違うけれども、非常に大混乱を
起こします。その時、日本の各島々まで自衛隊の能力を利用するというケースもある
かも知れない。
そうなってくると、各省庁が全部連携をとりながらやっていかなければなりません
し、またそのための情報の収集もやらないといけませんから、そういうときに連携を
とりながらやっていくというのは、官邸の機能の強化は避けて通れないと思います。
しかしながら、官邸の機能を強化したからといって、防衛庁と利害が相反するという
ことにはならないと思うので、そこは内閣の一員である官房長官もおりますし、防衛
庁長官もいるわけです。そのために内閣補佐官も安全保障担当でいるわけですから、
十分な連絡を取りながら、他の省庁と官邸を中心として連携をとっていったらよいの
ではないかと思っております。

Q: 靖国神社参拝の関係で、安部首相は参拝については態度を曖昧にしているわけ
ですけれども、その点についてはどのようなお考えでしょうか。

A: それは、その人がどう思うかというのは別ですから。政府として、内閣として
一つ方針を決めてやっているわけではありません。内閣の中でも参拝したい人もいる
でしょうし、やはり今参拝したら、ぎくしゃくするから止めたという人もいるでしょ
う。私は今日の会見で言いましたとおり、橋本首相が中国と初めて首脳同士が交流す
る大事な時期だったので、それまでずっと行っておられたのが行かないという方針を
とられた。私もそれに従って、その時そういう選択をしたということですから、その
時の判断でそれはまたやるべきだと思いますが、私は行かないのではないかと思いま
す。無理してぎくしゃくする関係を作る必要は、私自身はないと思っております。
ただ向こうから言われて行かないということではないですから、そこのところは誤解
のないように。私は私なりの考え方があって行かないという、向こうが言う、言わな
いではなくて、雰囲気も大事ですけれども、この前から言っているとおり、やはり戦
争で負け戦をやった時というのは、負けた人はその責任を取ってもらうのです。その
人を一緒に祀って、一緒に最敬礼しなさいと言われて、はいそうですかという気には
私自身はなれません。

Q: 安倍さんがおっしゃっていました日本版のNSCですが、これについては将来
防衛庁としてはどのような形で関わってくるのでしょうか。

A: 具体的な中身についてはまだよくわかりませんので、どの程度各省庁との節調
との関係で整理されているか、これも中身をよく見てみないと。これから先の議論で
はないでしょうか。ただ言えるのは、防衛庁は防衛庁だけで自己完結でやれるかとい
うとそうはいかないので、やはり官邸の中にそういうのがあって、他の省庁との内容
を防衛庁がやるよりも官邸がやった方が非常に整理がうまくいくという点もあります
から、それはそれとして議論していったらよいのではないかと思っています。

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