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2002年09月27日

9月27日防衛庁発表 中谷長官会見概要(1044~1106)

中谷長官会見概要

1 発表事項
 本日の閣議につきまして報告いたします。当庁に関しましては、「沖縄県に
おける駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律施行令の一部を改正する
政令」が決定されました。この政令は、合同委員会において返還が合意された
駐留軍用地について、沖縄県又は関係市町村による総合整備計画の策定に資す
るため、国が策定する返還実施計画に定める事項を追加するものであり、その
使用している建物の除却に要すると見込まれる期間、その環境保全のために土
壌の汚染状況について調査を行うと認められる場合の調査に関する事項及び調
査結果に基づいて国が講ずる措置の方針などの項目を追加するということでご
ざいます。当庁に関しましては以上でございます。
 外務大臣から「小泉内閣総理大臣のアジア欧州会合(ASEM)第四回首脳
会合出席等について」ということで、特に先の北朝鮮訪問について北東アジア
の平和と安全に資するような形での日朝関係を正常化することを強調しました
ところ、各国から支持と賛同が得られたというような内容であります。

 閣議に先立ち、日朝の国交正常化交渉に関する関係閣僚会議第1回目の会合
がございました。まず、外務大臣の方から先般の交渉についての概要の説明が
ございまして、特に北朝鮮における安全保障上の問題として、核・ミサイル問
題があり、これは世界が注目をして国際的に連携をとっていかなければならな
いということであり、それから朝鮮半島の安定化については、米国、韓国と密
接に連携をとりながらやってまいりますということでした。それから、不審船
問題、拉致問題があり、拉致問題ついては家族にとって大変悲しい結果になっ
ているわけでありまして、これについては内閣官房の方に参与を置き、被害者
の家族のための対策の窓口を設けるとともに基本方針を定めました。今後は、
その基本方針に沿って実施をするわけでございますが、事実関係を徹底調査す
るためにチームを派遣しますけれども、本日の夕方出発をするということでご
ざいます。あと、不審船等につきましては、国民の生命と安全を確保するとい
うことで、何が効果的な方策であるのかよく協議をしてまいりましょうという
お話しであります。
 それに対して、各省庁から意見を申し上げましたが、当庁からは、国の防衛
と安全の観点から、北朝鮮における核をはじめとする大量破壊兵器の問題、開
発や配備とを含めたミサイルの問題、工作船の問題は、わが国の安全保障上重
大な問題であるとの認識の元、今般合意された諸事項が誠意をもって着実に実
行に移されることが重要であると考えており、今後、日朝の国交正常化交渉お
よび日朝間の安全保障問題に関する協議等を通じて、こうした問題の解決を図
り、北東アジアの平和と安定に貢献するべく防衛庁としても積極的に対応して
まいりたいと考えているという発言をいたしました。
 その他、拉致関係や不審船について、各大臣から発言がございましたが、総
じて言いますと、よく状況を把握して、きちんと対処しなければならないとい
うことであり、それが国の基本姿勢にかかることであり、特に拉致問題につい
ては国家主権の問題であるので、毅然とした対応も必要であるし、対局的にま
た冷静に政府として対応していくべきだというような意見が多く出されたわけ
でございます。今後とも、お互いの閣僚で意見調整等をしてしっかりとした交
渉を行っていこうということでございます。政府の姿勢としては、官房長官が
代表して答えられましたけれども、しっかりと事実を見極めて対応していくと
いうことでございました。
 以上が本日の閣議、並びに日朝交渉に関する閣僚会議の模様でございます。

2 質疑応答
Q:日朝閣僚会議の中で、安全保障協議のことについては話題にのぼりました
  でしょうか。また、協議に向けた現在の作業状況、準備状況はいかがでし
  ょうか。
A:これにつきましては、今日が第1回目の会議でありまして、それぞれ各省
  としての認識を示したわけでございますが、この安全保障協議の実施の仕
  方については、現在政府部内で検討し、調整を行っている段階でございま
  す。防衛庁も外務省と意見調整等を行っておりますが、いかなる形で実施
  するかということについては、現時点で防衛庁として細部を申し上げる状
  況にはございませんが、密接に意見交換・調整は実施しております。

Q:日朝首脳会談の合意事項ではありますけれども、国交のない国との前例の
  ない安全保障の協議であるということと、南北朝鮮でも安全保障対話とい
  うことについてはあまり進展がないという状況がみられると聞きますけれ
  ども、実際日朝間で安全保障協議の場を立ち上げてスムーズに話し合いが
  行われる見通しがあるのでしょうか。
A:南北間においては、この前も京義線の再開に際して軍当局が細部にわたっ
  て調整を行ったこともありますし、現実的に進行していると思います。ま
  た、核・ミサイルの問題においても米朝間の交渉等、今後アメリカとの関
  係が注目されるわけであります。日本としても今回、日朝の平壌宣言にお
  いて双方が安全保障にかかわる問題について協議を行っていくこととした
  ということで、総理大臣の小泉純一郎、朝鮮民主義人民共和国の金正日氏
  が署名をいたしておりますので、国家間の責任ある話し合いをすることは
  可能でありますし、今後とも積極的に行っていくべきだと考えております。

Q:今日の会議の中で、この安保協議についての話し合いというのはあまり出
  なかったということですか。
A:外務省の方から交渉の模様のお話しがありましたし、防衛庁としてのスタ
  ンスもお話しをして基本認識を表明したわけでございます。一番大事なの
  は、閣内において政府全体としての意見・意思の統一を図って交渉に臨ん
  でいくことでありまして、閣僚レベルのみならず局長とか課長レベルでも
  密接に調整や協議を実施しておりますので、そういった中でどのような内
  容のことをどのような形で交渉していくのか良くとりまとめをして、しっ
  かりした交渉を実施していくべきだと思っております。

Q:国交正常化交渉と並行して行うという見通しは今のところまだ分かってい
  ないのでしょうか。
A:現時点において、いかなる形で交渉するかというところをはっきりと申し
  上げる状況には至っておりません。北朝鮮の国との調整等もございますの
  で、現在それに向けて準備を行っているという段階であります。

Q:北朝鮮とは今、拉致問題が焦点となっていますが、この問題について北朝
  鮮の事務レベルと話しあっているのでしょうか。
A:これは外務省が交渉にあたっておりますので、外務省が考えを持ってやっ
  ておられると思います

Q:実際に遡上に乗っているという話なのですか。
A:現実に拉致については、事実解明のための調査チームが今日出発するわけ
  ですので、この拉致問題のみならず、会談で合意された懸案事項について
  の調整というものは行われていると私は思っております。

Q:海上自衛隊の給油活動について、アメリカ側からソマリア沖まで拡大して
  ほしい等の要請を文書で日本側に示されたという報道があります。そのよ
  うな文書は存在するのでしょうか。
A:報道があったことは承知しておりますが、この件について米側から我が国
  による支援についてのいかなる要請も受けておらず、報道のような事実は
  ございません。なお、テロ特措法に基づく協力支援活動については、昨年
  私が訪米した時にラムズフェルド長官に、また先日来日されたアーミテー
  ジ国務副長官にも日米間で緊密な情報交換を行っていこうということをお
  願いしておりまして、その情報交換は行っているわけでありますが内容の
  詳細については米側との関係もあり、お答えは差し控えたいと思います。

Q:今のお話しだと、文書というものは存在しないけれども実際にソマリア沖
  等での洋上補給活動、あるいは他の活動の中で臨検活動中の艦船に対する
  洋上補給などをやってくれないかという口頭での打診等はあったのでしょ
  うか。
A:先ほどもお話ししましたけども、いかなる要請も受けておりません。この
  報道のような内容のものを要請されたという事実はありません。

Q:要請という形ではなくて、向こうが一方的に必要としているものの提示は
  あったのですか。
A:この位置付けをどう見るかということでありますが、一般的な話としての
  情報交換とか意見交換は行われているわけでありますが、その決断をしな
  ければならないとか、対応を変化させなければならないといったような要
  請の形での意見や正式な文章はないということであります。

Q:要は自分たちが必要としているものはこういうものがあるというものを日
  本側には照会しているということですか。
A:テロの対応等については、日米間で防衛当局、また外交当局、緊密に協議
  をしているところではございます。しかし、この逐一をコメントするとい
  うことにつきましては、相手国の立場もありますので差し控えさせていた
  だきたいと思います。いずれにしましても、そのようなことを強く求めら
  れたというような報道のような事実はございません。

Q:30日の内閣改造を控えて、ご自身の留任の可能性についてはどうお考え
  でしょうか。
A:これは総理大臣が行うことでありまして、私からコメントすることはあり
  ません。私としては、精一杯わが国の安全保障と自衛隊の運営について日
  々全力で取り組んでいるということだけあります。

Q:改造前にあたってのご自身の閣僚としての1年数カ月を振り返ってのご感
  想がもしあればお願いします。
A:私としては、自分なりに自らの与えられた能力をもって、全力でいろんな
  事態に対処してきたつもりでございます。

Q:小泉内閣は、当初一内閣一閣僚という方針を打ち出したわけですが、すで
  に総理は30日に改造するということで、当初の方針と変わったことにご
  感想がありましたらお願いします。
A:これは最初も申しましたけれども、今後のことを考えて総理が熟慮して判
  断されることでございまして、私からコメントをするようなことではあり
  ません。特に、防衛庁に関しましては、自衛隊の最高指揮官は総理大臣で
  ございまして、私も総理の指揮を受けて自衛隊を統括しておりますので、
  総理がすべて判断されることであると思います。

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