11月20日防衛庁発表 中谷長官臨時会見概要(1931~1949)
中谷長官臨時会見概要
1 発表事項
先程、総理官邸に参りまして私の方から、総理大臣に対して「実施要項」の
説明を行い、承認を得た次第でございます。その後、防衛庁内におきまして、
自衛隊による対応措置の実施に関する一般命令を発出致しました。海上自衛隊
には、自衛艦隊司令官に対して、所要の部隊を編成し、補給・輸送等の協力支
援活動、被災民救援活動、捜索救助活動等を実施することを命じ、航空自衛隊
には、航空支援集団司令官に対して、輸送等の協力支援活動及び捜索救助活動
を実施すること等を命じました。
今後は、国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組に対し
て、我が国としてできる限りの支援、協力を行うとの観点から、所要の準備を
進め、速やかに協力支援活動等を実行に移すということになります。私共は、
隊員の安全に万全の留意を払い、また、これら措置の円滑かつ適切な実施に当
たって、遺漏無きよう全力を傾注して参る所存でございます。なお、国会承認
を求めることについては、22日の閣議に諮りまして、速やかに国会に付議し
て頂く方向で、政府内、与党内での調整を続けております。
細部につきましては後程、担当課長から説明をさせて頂きますが、私にとり
ましては、初めての海外における協力支援活動になるわけでございます。国会
においてこの法案を集中的に議論をし、また政府において「基本計画」が策定
されましたけれども、この基本方針に則って立派な活動を実施したいと思って
おります。国民の皆様方のご理解とご協力を心からお願いする次第でございま
す。
2 質疑応答
Q:イージス艦派遣の必要性を述べられていましたけれども、今回、イージス
艦は対象外ということになっておりますが、そうなった経緯をお聞かせ願
えますか。
A:イージス艦の派遣部隊への編入等につきましては、防衛庁としてこれまで
検討を続けておりましたけれども、現地の状況の変化及び国会におけるご
意見等を踏まえ、総合的に判断をした結果、今回は派遣部隊に含まないと
いうことに致しました。
Q:大臣ご自身は、今でもイージス艦は、時期がこういう時期にならなければ、
必要だったというご認識については変わりはないのですか。
A:私の立場としては、部隊の運用や、戦闘区域であるか否か等を判断する上
において、最新鋭の情報収集能力、通信能力、そして指揮管制能力を有す
る艦艇を派遣したかったわけでございますが、やはりシビリアンコントロ
ールの関係もございます。国会における色々な意見や、これに関連した与
野党内でのご議論を踏まえまして、総合的に今回は派遣をしないという決
心をしたわけでございます。
Q:基本計画においては、協力支援活動は半年間となっていたのですけれども、
「実施要項の概要」を見ますと4カ月あまりになりますが、そうなったの
はどうしてなのでしょうか。
A:基本的に、4カ月というのは海上自衛隊の一つのサイクルでありまして、
例えば修理の必要性、隊員の交代の必要性も生じてくるわけでございます。
よって4カ月というのが目安になります。また、もうひとつは財政的な理
由でありまして、年度を跨ぎますと新たな財政支出等につきましては、新
たな手続きも必要になってくるということで、3月31日を実施期間の区
切りとした次第でございます。
Q:その後、半年間にはまだ日がありますが、その扱いについてはどうされま
すか。
A:これは基本計画の記述が5月19日ということでありますので、状況によ
って延長を検討致したいと思いますが、その時点において判断したいと思
っております。
Q:今の戦況の変化というのは、期間の短縮に何か影響を与えなかったのでし
ょうか。
A:期間の短縮の一番大きな理由としては財政的な理由ということで、「実施
要項」を実施する上において財政の担保が必要であります。この点につき
ましては、閣議において実施する際の財政措置というものを決定致します。
それに基づいて、本年度においては実施できるということでありまして、
戦況等今後どういうふうに推移するかわかりませんが、とりあえず4カ月
ということを目安にしたわけであります。
Q:戦況は関係ないということで理解してよろしいのですか。
A:はい。米国からは、「今回の活動においては、長期になるかもしれない。」
というようなことでしたが、いったいどのくらい掛かるかということにつ
いては、今の時点では推測できませんので、実施期間につきましては、と
りあえず4カ月となったわけでございます。
Q:活動を延長して更に新たな艦艇を出す場合に、イージス艦を出すかどうか
というのは、またその時に考えることになるのですか。
A:今後、常に状況を判断していきたいと思いますが、この「実施要項」の承
認による国会でのご議論や戦況の推移、また実施状況を踏まえまして判断
していきたいと思います。
Q:艦艇ですが、どの船をいつ頃派遣される予定ですか。
A:後ほど担当課長の方から説明させて頂きます。
Q:先程、財政面のお話をされましたけれども、3月31日までに、大体どれ
ぐらい掛かるというように見積もっていらっしゃるのでしょうか。
A:その点についても担当課長の方から説明させて頂きます。
Q:総理から具体的に今回のイージス艦派遣の見送りについては言及があった
のでしょうか。
A:私の方から、イージス艦は、今回総合的に判断した結果、含まないという
ことをお話しました。総理の方からは「そうか」という言葉がありました。
Q:今回の「実施要項」について官房長官は、「実施要項」については公表し
ないと仰ったのですが、今日、「概要」という形で内容を公表されたのは、
どういう理由なんでしょうか。
A:これは、オペレーションに関することで、他国との調整や支援等を含んで
おりますので、他国の活動に迷惑をかけてはいけませんし、また、実施す
る部隊・隊員の安全等もございますので、基本的には公表できない部分に
ついては公表いたしません。公表しても差し障りのない部分、概要等につ
きましては、国民の皆様方にご理解して頂くという観点で、公表させて頂
きたいという趣旨でございます。
Q:「実施要項」にはどういうことが記載されているのか、また今回この程度
の情報にとどめた理由は何なのかということについて改めてお聞かせ願え
ますか。
A:この概要を見て頂くと、それぞれ状況及び方針、自衛隊の協力支援活動、
捜索救助活動、被災民救援活動、戦闘が行われた場合の措置、実施区域の
変更及び活動中断に関する事項、その他の重要事項と書かれておりまして、
これに従って「実施要項」も書かれております。主に「実施要項」で定め
た内容は、実施期間と実施区域、そして実施の形態を中心に定めておりま
して、それによって記述されております。
Q:例えば、どういう補給艦からどういう補給艦に対して、どういうものを支
援するとか、そういう具体的なことについても記載されているのでしょう
か。
A:そこまでは記述されていません。
Q:船の経路のようなものは書いてあるわけですか。
A:活動区域等につきましては、概ね基本計画に沿った内容になっております。
Q:もちろん項目については配慮されて縛りはありますが、その他は基本的に
海上自衛隊側で決めてくれ、というような形式になっているのでしょうか。
A:一応、補給艦2隻、また護衛艦3隻ということで、その艦艇のタイプは記
述されておりますが、実際にどの艦を派遣するかという点につきましては、
後程、担当課長から説明させて頂きたいというように思います。
Q:イージス艦なんですけれども、今回派遣を見送ったことに対するアメリカ
の受けとめ方はどのように見ていらっしゃいますか。
A:アメリカの反応等については承知致しておりませんが、これは、我が国が
主体的に決定をして、また我が国政府が総合的に勘案して支援内容を決定
する問題でありますので、我が国の措置として米国政府は受け取って頂き
たい、これが我が国にとって最大限の支援であるというように受け取って
頂きたいと思います。成し得る限りの支援を致しているというように計画
させて頂いております。
Q:「実施要項」の中身がなかなか見えてこないのですが、前の記者会見のと
きもそうでしたし、今も国民の理解を得られるようにと仰いましたが、こ
の曖昧な内容で国民の理解は得られるというように長官は思っていらっし
ゃいますか。
A:私としては、こういったオペレーションの内容につきましては、言える部
分と言えない部分があり、特に相手のある問題でもありますし、我が国が
発表したことによっていろいろな影響等もございますので、そういった影
響が生じないような観点から、この点については是非ご理解頂きたいとい
うように思っております。
Q:今日、派遣命令を出されたということですけれども、既に情報収集のため
に派遣されている艦艇については、今日からその命令が付与されていると
理解してよろしいのですか。
A:いいえ。この情報収集のための艦艇につきましては、当初の目的でありま
す情報収集という任務がございますので、当初予定をしておりました情報
収集の目的を達成して、一段落した段階で協力支援活動等に含めて参りた
いと思っております。
Q:それはどれくらいかかるわけですか。
A:派遣をするときに、今後、協力支援活動を行う海域に所在した場合は、こ
の「実施要項」に含めるということを申しておりまして、現時点において
情報収集の作業を展開中でありますが、それが一段落した時点で協力支援
のための任務に切り替えたということであります。詳しくは後程説明させ
て頂きます。
Q:細かいことですみませんが、22日は閣議決定になるわけですか。
A:はいそうです。
Q:今回、詳しい「実施要項」が出てきたんですけれども、イージス艦を含め
た全般的なアメリカ側の評価というのは、どういうものかお耳に入ってい
ますか。
A:私のところには、報道筋による話は入っておりますが、米国政府は「基本
的に立派な内容である。」というように、評価して頂いていると思ってお
ります。
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